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月刊メディカルサロン「診断」

健康教育路線月刊メディカルサロン2003年2月号

莫大な時間をつくる秘訣

「風本先生のメインの仕事は何ですか?」最近、そのような質問をよく受けます。私の仕事が多岐にわたってきたので、何が主であり、何が従であるのか、外からは見えにくくなっているのかもしれません。

たしかに、診療所であるメディカルサロン内では、顧問医師としての立場からの健康指導にあたっていますし、月刊誌の発行母体でもある株式会社日本健康管理学研究所では、本誌の原稿や一般の書籍を含む膨大な量の執筆活動、さらにサプリメントの研究開発を行っています。

一歩外に出たらセミナーの講師や、テレビやラジオの出演(一番ストレスがたまる)もありますし、毎日のように雑誌社の取材があります。また、プライベートドクターシステムの会員の関係で取り組んでいる共同事業(共同ビジネスではありません)もあります。さらに、自らの勉強も盛んに行っています。最近では成長ホルモンによる若返りをテーマとする医学研究にも取り組んでいます。私のことを知る人からは、「よくそんな時間がありますね」と感心されます。

実は時間はたくさんあるのです。時間を得るコツは、「禁酒」です。ここというときは禁酒してしまうのです。すると、あっという間に莫大な時間を獲得することができます。つきあいのために外で食事しても、お酒さえ飲まなければ、帰ってきてからさらに数時間の大仕事ができるようになるからです。

禁酒すればたくさんの時間を獲得できる、という単純事項を忘れている人が大勢います。だから、「よくそんな時間がありますね」と、うかつに感心してしまうのです。逆にいえば、お酒のために有意の時間をたくさん失っている人が多いといえるでしょう。こんなことを書くと、「酒席の時間こそ仕事を作る重要な機会なのだ」というお怒りの声が聞こえてきますので、余計な話はやめておきます。

初志一貫している路線

さて、私のメインの仕事は何か、という冒頭の質問に答えましょう。

私の仕事がいかに多岐にわたり、複雑になっても、私が進む仕事のメイン路線は一定しています。すなわち、健康教育路線です。

慶応大学医学部の大学院卒業後は、余計なことをせずに医学部教授を目指す路線を歩めば平和だったでしょう。しかし、違う路線に踏み込んだのは、医学者と一般の生活者との間に、健康や医療に関する知識格差があまりにありすぎることを重要問題視したからです。

その極端な知識格差が根源となって、やがては人きな社会問題として膨らむことを予測したからです。医療制度、介護、セカンドオピニオン、医療過誤、医療訴状など、最近、クローズアップされている医療関連問題の根源の本質が、医療側というよりもむしろ、患者側の知識不足が原因になっていることも多い現状を考慮すれば、私の予測はあたっていたことを実証しています。

四谷メディカルサロンが、もともとは家庭教師的にスタートしたこともたしかです。そのスタートから、私の進む路線はすべて健康教育路線で徹底しています。出版、著作活動、メディア出演などはまさに健康教育のためですし、サプリメントの開発も、サプリメントを基点として健康教育を施せるからに他なりません。

依頼された共同事業も健康教育路線にそぐわないものは拒否しています。日本健康教育振興協会を設立して、「健康管理指導士」の資格認定を行うようにしたのも、学問としての健康管理の習得に取り組む人に目標と達成の証を提供するためです。(健康管理指導士養成の通信教育講座には、毎日どこからともなく応募してくれる人があります。やりがいを与えてもらえて、実にありがたいことです。感謝感謝!)

確実な伝播方法とは

さて、今年は新しい課題を獲得しています。健康教育の普及手法には、いくつかの方法があります。テレビ、雑誌、新聞などのメディアを介する方法、書籍出版による方法、セミナーの開催などです。しかし、現実はどれも一時の盛り上がりがあるだけで、学問伝授としての普及力に乏しいのはたしかです。

学問伝授を重視するなら、やはりキリスト教式に伝播させていくのがもっとも確実です。「伝授され身につけた者が次の人へ伝授させていく」という手法がもっともすぐれているように思います。それを念頭において、新しい組織作り、いわば「健康教育ネットワーク」とでもいうものを築いていこうと腹底に据えました。そのネットワーク組織に通信教育講座に沿ったセミナーを実施していきます。私の活動を楽しみにしていてください。

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