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月刊メディカルサロン「診断」

快便、快眠が元気生活のもと月刊メディカルサロン2005年10月号

心やすらぐ医師の言葉

私はもともと快便タイプでした。ナマモノをよく食べますので下痢になることはありますが、便秘の経験はめったにありません。せいぜい海外に行ったときに時差の関係で排便にちょっと不都合を感じるくらいです(海外での便秘は、リシカルボン座薬ですぐ解消できます)。日常の生活では、朝起きたらまずトイレに向かいます。そこで必ずどっさり排便します。それで私の腸内はいつも空っぽになっていると思っていました。

漢方医の青木先生が、私の激務の様子を見ていつも気遣ってくれます。「疲れてそうだから、休んだほうがいいですよ」と声をかけてくれます。自分の身体の状態を医学的知識のある人が観察してアドバイスしてくれるのはいいものだなあ、などと思いながら彼の話を聞きます。考えてみると、それが私の本業なのですが、逆の立場で、他から見てもらって、自分の身体を振り返る時間をほんの一瞬作るだけでも、気持ちは安らぐものだなあ、と思います。

目からうろこの漢方効果そんな青木先生が、私のために漢方薬を作ってくれました。名前は「風本一号茶」と書かれています。「先生の生活状況を見て、特に調合しました。仕事中にいつものお茶の代わりに飲んでください。味わいには特にこだわりました」と彼は語ります。

翌日出社すると、机の上にそのお茶が置いてあります。丁寧なことにスタッフが煎じ器を買って、煎じてくれたようです。冷たく冷やされていました。見た目の色は普通のお茶とかわりません。おそるおそる飲んでみたところ、その味わいのなんと爽やかで、のどごしが軽やかなこと。苦い苦い漢方薬を想像していた私は完全に意表をつかれました。おいしくてがぶがぶとたくさん飲めてしまいます。ふと、いつもの青木先生の言葉が思い浮かびました。

「良薬は口に苦し、と言いますが、そんなことはありません。一生懸命工夫すれば、おいしくて、よく効く漢方薬が作れるのです」

目からうろこの漢方効果

さて、がぶがぶ飲んだ数時間後のことです。なんとなく便意をもよおしてきました。毎朝の快便で腸内には何も残っていないはずの私にとっては不思議な感覚です。トイレに入ると、なんと・・・どっさりと便が出てきました!私にとっては「???」という気分です。「へえー、残便ってけっこうあったんだな」と思ったものです(医師である私が何を言っているんだ!!)。

これが本当の快便というのか、とランクアップできた気分で楽しい思いに浸れました。その日の夜、珍しく「飲みに行こうか」という気分になっていました。激務で過労気味の私が、夜遅くなって、「飲みに行こうか」という気分になるのは数年ぶりのことです。そして、その夜のお酒がおいしかったこと!!それ以前のお酒はなんとなく「酔うために飲んでいる」「習慣で飲んでいたに過ぎない」と悟りました。飲めば飲むほど、はしゃぎたい気分になってきます。ストレス発散気分が満載です。

翌日は、すっきりとして体調良好です。快便、快飲、ストレス発散・・・いいものだなあと思いました。漢方薬は徐々に体質を変えるから効くのが遅い・・・なんていうのは、大きな過ち、偏見だと思いました。あの日の出来事はどう見ても「風本一号茶」の効果です。その後も愛飲しています。体調管理に漢方は使い物になる、と今は断言しています。

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