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月刊メディカルサロン「診断」

予想医学月刊メディカルサロン2005年12月号

心筋梗塞、脳梗塞を起こさないためには

心筋梗塞の発症メディカルサロンを創業して4~5年たった頃、会員の間で心筋梗塞の発症が3人相次ぎました。命に別状はなかったのですが、しばらくの入院が必要でした。

「私がみている限り、決して死ぬような病気にかかりません。メディカルサロンにはそのような健康管理指導型の医療を展開していきます」と宣言していた私は愕然としたものです。考えてみると死因の一位はガン(悪性新生物)、二位が心疾患、三位が脳血管疾患となっていますが、ガンにはたくさんの種類があります。心疾患の多くは心筋梗塞です。ガンで死ぬ人は約30万人ですが、その中で一番多い肺ガンは5万人程度です。心疾患で死ぬ人は15万人います。心臓死が圧倒的に多いのです。たくさんの人を長く見ていると心筋梗塞を発症する人がいてもやむをえないのかな、と妙に納得しましたが、気分的には不快です。

心筋梗塞や脳梗塞は、動脈硬化を起こしてデコボコになった血管に、最終的に血の塊が詰まって発症するパターンが大半です。人間ドックでは、デコボコができるのを防止するために、血圧やコレステロール、血糖値などをチェックしています。しかし、その人間ドックに毎年通っている人からも、たくさんの心筋梗塞が発症します。それはなぜかというと、人間ドックには、発症の最終段階である「血の塊ができないようにする指導」がないからです。

EPA体質の効果と重要性

私はそこに注目して、猛研究しました。その結果、EPA体質、アラキドン酸体質という用語を生み出し、実践指導に役立てることになりました。EPA体質の人には、心筋梗塞や脳梗塞、エコノミークラス症候群などの血栓性疾患がほとんど発症せず、アラキドン酸体質の人にはよく発症します。

また、極端なアラキドン酸体質の人には、吹き出物や目の下のクマができやすい、肩こりがひどい、などということにも気づきました。

「長生きしてもらう寿命管理」「痛い痒いがなく、心身充実した毎日が送れる体調管理」「若々しい姿を保つ容姿管理」の3つからなる健康管理において、今ではEPA体質づくりは欠かせないものになっています。

3年前、ある不動産会社を経営する50歳の男性と出会いました。身体を調べてみると極端なアラキドン酸体質でした。EPA体質づくりを指導しましたが、「俺は大丈夫だよ。気にしないで」と豪快に語っていました。せっかく差し上げたEPAサプリメントも「俺は大丈夫だから。毎日サプリメントを摂るのは面倒だから」と、内服するのを拒否しました。

その人は、昨年脳梗塞を発症し、今では不自由になった右足をひきずって歩いています。リハビリセンターには、脳梗塞を起こして覇気と意欲を失った50歳代、60歳代、70歳代の男女がたくさんいます。そのような人生の顛末になってほしくないものです。

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