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月刊メディカルサロン「診断」

マジンドールに関して月刊メディカルサロン2008年9月号

マジンドールの問題で年始の頃は大変お騒がせしました。結局、この件(向精神薬取締法関連)は不起訴になったのですが、捜査当局の自己保身のための無責任さやマスコミに対する情報操作、さらに追い討ちをかけるマスコミの曲解報道には呆れたものでした。

もともとの発端は、捜査当局(近畿厚生局麻薬取締課)が「大阪のメディカルサロンが、どこかのエステティックサロンにマジンドールを卸販売している」という偽情報の告発を信じて、確認不足のまま、強制捜査を行なったことから始まっています。偽情報の告発を行なったのが、どこであるかは議論が尽きていません。

読者の皆さんは、会報誌を発行してすべてを公開しながら運営されているメディカルサロンが、そんな露骨な違法行為をするはずがない、というのはよくご存知のことだと思います。しかし、捜査当局側は、「メディカルサロンが大きくなったのは、向精神薬(睡眠薬、食欲抑制剤など)の密売ルートを持っているからだ。これを摘発すれば大きな手柄になる」とでも思ったようで、意気揚々と乗り込んできました。

強制捜査を行い、1年以上調べても、捜査当局は「卸販売している」という証拠をつかめませんでした(そんな事実がないから当たり前です)。そんな矢先に、その件をマスコミがスクープしてしまいました。すると、捜査当局が自己の身を守るために、「とにかくメディカルサロンが悪いことをしているような印象になる発表をしよう」と考えました。

「あれは誤認の捜査でした」という謝罪を決して行なわず、無理やりメディカルサロンを悪者にしたてあげ、マスコミの目をそちらに向けさせて自己への矛先をかわし、問題を先延ばしして、その後にこっそり処理していこう、というのは、いかにもお役人らしいやりかたといえるのでしょうか。さまざまな誤解、曲解から生まれた現象で、結局は不起訴になったのです。

捜査当局が主導した基本的な操作情報の構成を分析すると、「マジンドールという医薬品は悪いものである。そして、そのマジンドールダイエットを推進したメディカルサロンは悪者である」という内容になっています。マスコミやWEB上の書き込みは、それに尾ひれをつけて、「メディカルサロンは、マジンドールを無差別、大量に販売して、全国に店舗を展開した」「依存性のある薬を巧みに利用した」というストーリーを作り出していました。

メディカルサロンに通っている人はよく知っていますが、ある新規のマジンドール希望者が連絡してきたときに、その人にマジンドールを処方できるかどうかについては、必ず事前診断を行なっています。その結果、処方可能と判断された人しか来院しません。厳しく選別されています。

マジンドールを投与することになった人には、かならずメディカルサロン会員になることを義務付けて、会報誌を通じて情報が届くようにされています。「健康を守る」という観点から、マジンドール利用者は、いつでもメディカルサロンと電話連絡をとることができ、その連絡内容はすばやく医師に伝えられるようになっています。しかも、高度に進化したCRM型の患者管理システムを設け、いつ、誰に、何錠のマジンドールを処方したかを医師の手元でいつでも確認できるようになっています。そして、状況に応じて、患者にすばやく指示を送れるようになっています。一定期間を超えて連用しようとしている人には、医師から「中断の指示」が出るので、当然、長期間、連用する人などいません。一般のクリニックが、診察室の中だけを「医師と患者の接点」としていることと比較すると、メディカルサロンは格段に進歩した医療現場の構造(患者と医療サイドの接点の厚さ、深さ)を持っています。一般のクリニックを見ている限りは、想像することもできないほどの抜群に優れた患者管理体制といえるのです。

メディカルサロンは、一般向けには、「朝だけダイエット」「クロムダイエット」を推奨しています。したがって、マジンドールを処方する患者はメディカルサロンの知名度の割には極めて少なく、月次売上に占める割合も、1.5%ぐらいです。それでもマジンドールの仕入れ量は全国で5番目に多かったそうですが、日本中にメディカルサロンのクリニックがあるのですから、その総量であることを考慮すれば、特筆するものではありません。マスコミが作り出した「マジンドールの無差別、大量販売により、店舗を拡大した」というストーリーが、無責任でいい加減なものであることがわかります。

マジンドールの代金を云々、と書いていた新聞社がありました。多くの医療機関を比較したところ、メディカルサロンが最も低価格で設定されていましたが、「メディカルサロンを悪者に仕立て上げる」という流れの中で、最も低価格であったことは報道されていません。もともと、メディカルサロンは内科領域の自由診療のみを営んでおりますが、各地の医師会が定めていた自由診療報酬規定より、かなり割安に設定されています。そのことは、医師会の反発を招き偽告発の遠因になっていたかもしれません。しかし、根本的な次元の話では、公器と自負している新聞でさえ、一部あたり百数十円で売られているその新聞自体が、わずか数円の紙代とインク代でできているものであることを忘れています。途中経過に費用がかかるのは世の中、当たり前なのです。

マジンドールは長期連用(長期間にわたって、毎日服用する)さえしなければ、非常に優れた薬です。メディカルサロンではもともと、ダイエット意欲が高まった初期に短期間利用することを推奨しています。「ダイエットしなければ」と思っている人はたくさんいますが、それを実行できないのは、「食べる量を少なくする」というきっかけがつかめないか、または、「そんなに食べていないはずだ」という錯覚があるからです。その2つを解決すれば、ダイエットの成功につながるのです。そのために、マジンドールは極めて有用です。「食べなければ痩せる」という当たり前のことの実践を通じて、ダイエット教育を行うのが、メディカルサロンの真髄です。「医療行為を通じて何を伝授していくか」は、メディカルサロンが長年、追求しているテーマです。

マジンドールは、実際に身体に作用する薬ですから、「最初の2~3日は吐き気がすることがある」「水分摂取が少なくなると、めまいを感じる」などの副作用が出現することがあります。それらを差し引いても、有用、有効であると判断したときにのみ、マジンドールは処方されるのです。

「副作用の問題を差し引いても、有用、有効であると判断されたときのみ」と書きました。医師管理下で扱われる処方薬というのは、もともとそういうものですので、医師の認識では当たり前です。しかしマスコミはまったくその辺の医師の胸のうちがわかっていません。捜査当局はそこにつけこんで、悪者に仕立てあげる発表をしたのです。それを一方通行的に広報したマスコミも知的レベルが高いとはいえません。マスコミには、捜査当局に迎合する習癖が蔓延しているのでしょう。

さて、メタボリック症候群、通称「メタボ」という言葉が流行しています。この治療には主体性が大切です。「自分の力で改善するぞ」という強い意思がまず必要です。そして、改善するための手法論を学ぶことが大切です。しかし、コレステロール値や血糖値を調べるには、採血が必要なので、医師の手助けが要求されます。

体重管理はやや事情が異なります。体重計に乗れば測定できるので、自己主体度を高くできるのです。自己主体型のダイエットが、体重管理の本道であることは間違いありません。マジンドールも自己主体型の利用手法があるはずです。メディカルサロンは、メタボリック症候群に関しては、治療の主導権を医師から患者に移行させて、医師が後方支援になる自己主体型の治療手法を研究しています。

四谷メディカルサロンは元気に運営されています。体重が増えて困っている人は、遠慮なく相談してください。

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